2008.5.21 「イグアスの滝2 - アルゼンチン側編」の巻

 イグアスの滝への二日目はやっぱりアルゼンチン側へ。せっかくここまで来たのだから、国境を挟む滝の両側から堪能したい。ささやかな冒険(?)と時間配分を考慮して、今回はツアーに参加せず、“アルゼンチン入国の旅”をのんびり楽しむことにした。

 ゆっくりホテルをチェックアウトした午前10時過ぎ、昨日と同じバスステーションから、今度はアルゼンチン行きのバスを捕まえる。行き先はプエルト・イグアス。再び係員に通じない言葉で教えてもらって、ステーション端のバス停に辿り着くも、当たり前のように時刻表はなく、周囲の人に聞こうにも誰も英語がわからない。親切なブラジル人老夫婦がいて、とにかく乗り場は間違いないらしいので、覚悟を決めていつ来るとも知れない次のバスを待つことにした。
 日本人が南米を旅行する際、ブラジル以外は入国ビザを必要としない。その為、ブラジルしか滞在予定のなかった私でも、気軽に隣国へ足を踏み入れることだけはできた。但し、入出国の手続きはもちろんある。フォス・ド・イグアスを出発してほどなく、アルゼンチン入国手続きの為にバスを降りたのだが、乗って来たバスは手続きが済むまで待ってくれないので、せっかく買った切符を無駄にしないよう、同じ会社の次のバスを待った。
 その間に一人旅の日本人女性と知り合った。彼女は既にブラジル国内は旅行済みで、今回はアルゼンチンからブラジルへ入国しようとした(つまり私とは反対側から来た)のだが、パラグアイへ行くため*にブラジル(フォス・ド・イグアス)を通過したかっただけなのに、既にブラジル入国ビザが切れており、入れなかったのだという。南米を4ヶ月以上旅行しているという同年代の彼女とは話も盛り上がり、結局「悪魔ののど笛」まで同行した。
 アルゼンチン側の国立公園内は、鉄道(たぶん電動?)で滝のそばまで移動する。途中下車して崖(滝)の上を歩くこともできたが**、私は帰りの時間に制限があったので、とにかく終点まで乗った。そこからは川の上にかけられた長い歩道橋の上を歩くのである。
 そして本日の目的、イグアスの滝のハイライト「悪魔ののど笛」の真上―。
 水量が少ないとはいえ、流石の迫力で足元へ落ち続ける水と飛沫。晴天の空と、すぐ後ろを静かに流れる川面には似つかわしくない程の轟音を響かせながら、小さな私の煩悩など洗い流してしまえという勢いで、誘い込む様に一方向へと向かい続ける。夜になっても日曜日が来ても鳴り止まず流れも止めないそれが、なんだかとても不思議な現象に思えた。

 イグアスの滝、そのアルゼンチン側は、常に上から見下ろす位置にいて、滝の顔を正面から見ることはできない。だがその代わり、滝の深淵に最も近く最も迫力を感じられる位置に立てるのだった。
 
 余談だが、上記の彼女には、南米入りしたその日に出会って以来、ほぼ南米中で鉢合わせし続けている日本人の男性仲間達がいるそうで、近々どこぞで待ち合わせをして一緒にイースター島へ行く予定、という話だった。それもまたスケールの大きな話である。

*イグアスの滝はパラグアイ国境も分けている。
**おそらく、前日ブラジル側から見えた崖の上の歩道のあたり。




一見普通の川面。橋の上から。




昨日対岸から見えたアルゼンチン国旗がはためく。




休みなく、止め処なく、為すがまま。







Copyright (C) 2010 Yuki, All rights reserved.