2007.5.22 「クレムリンと宝物 1 ー"オルロフ"に想いをー」の巻

 モスクワ滞在も早や五日目。私の友人は自分で運転して移動するのが常なので、地下鉄(メトロ)に疎く最寄りのバス停もロクに知らない状態なのだが、微妙に喧嘩したりしてるおかげで言葉もわからないままバスで外出し、メトロなぞは既に乗りこなせるようになった私である。
 そうでなくとも仕事のある人間に四六時中つきあわせるのは無理というもので、前日に引き続き一人ぶらつく本日はいざ乗り込めクレムリン!
 
 前述(「ロシアよりXXXを込めて」の巻 参照)のようにファベルジュのイースターエッグに興味津々の私は、クレムリンそのものよりもその中に存在する武器庫と言う名のお宝屋敷に行きたかったのだが、昼過ぎに行ったのでは時既に遅く、当日分のチケットは完売(クレムリン入場及び敷地内の教会等見学のチケットのみ販売)。ガイドブックやチケット売り場のおばさんのアドバイスに従って、4度のスケジュールが組まれている入館の最終回入場一時間程前に、武器庫の切符売り場へ直接出向いても見たが、やはりこの日は入れなかった。
 せっかく乗り込んだクレムリン。ここがかつてワシントンと並び世界を二分した所か、と感慨深くもあるが、世界遺産指定の古い城塞とはいえ、ロシアの永田町と敷地内に詰まった聖堂群だけでは勿体ない。そこで代わりにダイヤモンド庫に入ることにした。
 クレムリンと武器庫は抱き合わせのチケットがあるが(これがこの日は売り切れていた)、ダイヤモンド庫は全く別料金かつ同じかそれ以上する。ちなみにこの日私が払ったのは、クレムリンと聖堂群に300ルーブル、ダイヤモンド庫に350ルーブル(もちろん外国人料金)である。…たけーよ。
 ああ、しかしこのダイヤモンド庫は見応えがあった。決して大きくはない内部に、金銀プラチナの原石やらダイヤモンドの粒つぶやら、旧皇室のものであろう宝飾品。エメラルドとダイヤモンドの豪華ながらも極めて品の良い首飾りその他に魅入ったが、あまり素敵すぎて欲しくない。そこらの「セレブ」と呼ばれる人たちでもそうそう使えないぞ、これは。
 高い入館料は全てセキュリティと保険料なんじゃないかと考えたりしながら、警備のおじさん達に片言のロシア語で尋ね、見逃すものかと向かったのは世界最大とも言われる一粒のダイヤ − オルロフ。女帝エカテリーナ二世に愛人が贈ったというそのダイヤは金の錫杖に乗っかって、まさに権力と財力を欲しいままにした者のみが手に出来るといった威厳を放っていた。
 ワシントンD.C.のスミソニアン博物館で見た、呪いのダイヤ「ホープ・ダイヤモンド」はどれぐらいの大きさだったかな、と思い出しつつ、果たして愛の深さはダイヤの大きさ(=贈り物の値段)で計れるか?などと考えてみたりする。ま、愛と憎しみは紙一重だけどね☆ちなみにオルロフは成人男性の拳と比較したい大きさである。(一粒で!)*

*言うまでもないけれど、撮影厳禁・カメラも携帯もお預け。















クタフィヤ塔からのクレムリン入り口。
他にもう一カ所入り口がある。
中にはいくつもの聖堂が建ち並んでいる。
ウスペンスキー大聖堂(聖母昇天総主教座大聖堂) イワン大帝の鐘楼
スパスカヤ塔と大統領官邸



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