2007.5.27 「ロシア正教会」の巻

 サンクトペテルブルク三日目は、早朝散歩。泊まっているアパートからてくてく歩いて、大通りの端っこの交差点まで行くと、小さな普通の教会があった。たぶん近隣住民が通うだけの、観光客は目もくれないような教会。
 ロシアの教会はカラフルな玉葱つきが多い。南ドイツもカトリックが多勢なせいと建築様式のせいで、玉葱付きやパステルカラーでこってりデコラティブな、華やかな教会や礼拝堂が多いけど、ロシアの教会は外身の派手さでそれを遥かに上回る(と私は思う)。金色と、青や緑や黄色や茶色の丸屋根だの塔だのが生け花のごとく組合わさっている姿は、どこで何度見ても「・・・多重アイスクリームかチョコレート/デコレーションケーキ・・・。」(「ロシアよりXXXを込めて」の巻 参照) 加えて、フィンランドでも覗いたように、内部も金色と青が印象的なイコン(宗教画)で一杯だったりする(「欧露の間の首都」の巻 参照)。
 さて、前述の町の教会にて、ちょうど朝の礼拝の時間であったので私も中へ入ってみた。通りすがりでもふらりと入り易い上に、信者ではないからといって追い出されたりしないのが、キリスト教会のいいところ。階段を上がって、広くはない内部を覗くと、お祈りが既に始まっていて、一人また一人と私の脇から礼拝堂へ入って行き列に加わる。よく見ると女性は必ず頭にスカーフを被っていて、外から被って来ない人でも、中に入るときは必ず頭を覆うことになっているようだ。
 …というわけで、いくら通りすがりの無宗教観光者とはいっても、郷に入れば郷に従うのがマナー。スカーフの類いを持ち合わせなかった私は、そこで遠慮して戸口からそっと見つめるに留めておいた。
 しかしナンだね。国が違って文化が違って宗教が違っても、祈りの詞(ことば)には独特の抑揚とリズムが同じようにあって、これはつまりアレだ、全くもって、


お寺のお経(仏教)と同じ。


 ちなみに、その日の午後に行った聖イサク聖堂は大きくて観光客も礼拝客も多く、祭壇のある一角の階段下には、外来者用にたくさんの貸しスカーフが用意されていた。私もここでは、スカーフを被って祭壇前まで上がったことである。



スパース・ナ・クラヴィー教会はもっと中心部にある大きな教会。



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